令和3(2021)年度用 中学校数学 内容解説資料A
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47●意味理解を重視した,正の数・負の数の加法の導入正の数・負の数の計算は,初めて数学を学ぶ生徒にとっては難しく感じる内容ですが,これから学ぶ数学の学習には欠かせないものであり,確実に身につける必要があります。正の数・負の数の加法の導入では,加法を「○より△大きい数を求める計算」ととらえ,数直線上で説明しています。例えば,(-4)+6を「-4より6大きい数を求める計算」ととらえ,数直線上で「-4より右に6進んだ数」として説明しています。このように導入することで,数直線を用いて,正の数・負の数の加法の意味をしっかり理解できるようにしています。加法の意味を理解した後,計算の結果から和の符号と絶対値を調べ,その規則に気づく場面を用意しています。その規則をきちんと整理して身につけ,その後の計算の習熟の場面では,この規則を使って計算を進めていく流れにしています。このような流れにすることで,正の数・負の数の加法の意味をしっかり理解した上で,基本的な計算を確実に習得することができます。●正の数・負の数の乗法の導入例えば,(-2)×(-3)のような負の数をかける計算は,現実の世界では,ふつう考えないものであり,生徒にとっては理解しにくいものです。負の数をかける乗法の導入では,かける数を3,2,1,……と正の数から1ずつ小さくしたときの積の値の変化を調べ,これを負の数にまで拡張するという流れにしています。この方法により,負の数をかける乗法についてもスムーズに理解することができます。正の数・負の数の計算を確実に身につけるための流れ・1章 正の数・負の数23正の数・負の数1章具体的な数を使って,正の数・負の数の加法の計算のしかたを見いだした。2数の加法の計算で,符号と絶対値に着目すると,どんな ことがいえるでしょうか。符号に着目しやすくするために, ここでは,正の数にも符号をつけることにします。3+6は(+3)+(+6)とも表すよ次の2数の和を,数直線を使って求め,の中にはその符号を, の中にはその絶対値を書き入れましょう。ひろげよう⑴ (+3)+(+4)=+7 0+7+3⑵ (+6)+(+2)= 0⑶ (-3)+(-4)= 0⑷ (-6)+(-2)= 0⑸ (+3)+(-4)= 0⑹ (+6)+(-2)= 0⑺ (-3)+(+4)= 0⑻ (-6)+(+2)= 02数の和の符号や絶対値について,わかったことを,下のように まとめましょう。〈調べたことからわかったこと〉2数の和の符号について・正の数どうしの和は, いつもになっています。・負の数どうしの和は, いつもになっています。・正の数と負の数の和は, 正の数になったり, 負の数になったりしています。の中の数について・2数の絶対値の和になるか,差に なるかのどちらかです。・和になるのは, 2数の符号がときです。・差になるのは, 2数の符号がときです。5101520負の数をかけることについて学びましょう。正の数と負の数の乗法を, (+2)*(-3)について考えましょう。符号に着目しやすいように, 正の数にも符号をつけて考えよう右の図のように,かける数が正の数のときから 考え,3,2,1と1ずつ小さくしていくと,積は, 2ずつ小さくなっていきます。そして,かける数が0のときは,(+2)*0=0となり,かける数をさらに1小さくした (+2)*(-1)は,0より2小さい数である-2と 考えることができます。0-2-4-6246このようにしていくと,次のことがわかります。(+2)*(-1)=-2 …… -(2*1)(+2)*(-2)=-4 …… -(2*2)(+2)*(-3)=-6 …… -(2*3)(+2)×(+3)=+6(+2)×(+2)=+4(+2)×(+1)=+2(+2)× 0 = 0(+2)×(-1)=(+2)×(-2)=(+2)×(-3)=2ずつ小さく なっているね 上の図につづきを 書いてみよう正の数*負の数 は,絶対値の積に負の符号をつけます。 (+2)×(-3)=-(2×3)正の数×負の数例27*(-5)=-(7*5)51015「○より△大きい数」の考え符号と絶対値の規則●1年 みんなで学ぼう編 p.22●1年 みんなで学ぼう編 p.32●1年 みんなで学ぼう編 p.23●正の数に符号+をつけない加法・減法正の数・負の数の計算のはじめのうちは,符号に着目して行うため,正の数にも符号+をつけています。しかし,これ以降の数学の学習では,基本的に正の数には+をつけなくなります。その橋渡しをするため,正の数に符号+をつけない2数の計算を丁寧に説明しています。27正の数・負の数1章?減法を加法になおすと,どんなよさがあるかな。⑴ (-6)-(+10) =(-6)+(-10) =-16⑵ (-8)-(-3) =(-8)+(+3) =-5正の数・負の数の減法例4問5 次の計算をしなさい。⑴ (+6)-(-2) ⑵ (-9)-(+4)⑶ 0-(-7) ⑷ (-5)-(-5)⑸ (-27)-(-12) ⑹ (-17)-(+54)問6 次の計算をしなさい。⑴ (-1.6)-(+0.6) ⑵ (+3.5)-(-2.3)⑶ (-16)-(-56) ⑷ (+12)-(-13)p.240 2ここまでは,正の数に符号+をつけて,2数の加法や減法の 計算をしてきました。ここからは,正の数に符号をつけずに 式を計算しましょう。(+3)+(+4)や(+3)-(+4)は,正の符号をつけずに表すと,(+3)+(+4)=3+4(+3)-(+4)=3-4となります。+3を3と 書くんだね正の数に符号をつけずに表した式を計算しましょう。⑴ 3+(-4)=-1⑵ -3+4=1-3+4は, (-3)+(+4) のことだよ正の数に符号+をつけない加法例5問7 次の計算をしなさい。⑴ 7+(-9) ⑵ -2+6 ⑶ -8+85101520●1年 みんなで学ぼう編 p.2722これまでに学んだ 正の数+正の数 の計算と同じように,負の数+正の数,正の数+負の数, 負の数+負の数 の計算を考えた。正の数・負の数の加法,減法1加法について学びましょう。正の数に正の数をたす計算,例えば,3+6 は,3より6大きい数を求める計算を表しています。このことは,数直線上では,次のようになります。309同じように考えると,例えば,(-4)+6 は,-4より6大きい数を求める計算になります。このことは,数直線上では, 次のようになります。0-42したがって,(-4)+6=2となります。◯より6大きい数○◯より右に6進む負の数をたす計算も同じように考えることができます。例えば, 5+(-6) は, 5 より-6大きい数を求める計算 (-2)+(-6) は,-2 より-6大きい数を求める計算となり,数直線上では,次のようになります。05-10-2-8したがって,5+(-6)=-1, (-2)+(-6)=-8となります。「-6大きい」は 「6小さい」と 同じだから, 左に進むねたし算のことを,加か法ほう といいます。5101520学年別の特色1年

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