令和3(2021)年度用 中学校理科 内容解説資料A
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花が咲き終わった後にできた種子は,地面に落ちて発芽する。図12はどれも被ひ子し植物であるが,発芽するときに出てくる子葉のようすが異ことなる。ツユクサやトウモロコシなどのように,子葉が1枚のなかまを単たん子し葉よう類るいといい,アサガオやタンポポなどのように,子葉が2枚のなかまを双そう子し葉よう類るいという。子葉が出た後,やがて大きな葉が出て,地下では根が広がり,植物の体全体が成長していく。葉を観察すると,すじのようなつくりが見られる(図13)。これを葉よう脈みゃくという。単子葉類と双子葉類とでは,葉や根のようすにどのようなちがいがあるだろうか。子し葉よう,葉,根のつくり2図12いろいろな植物の発芽と根のようすツユクサトウモロコシアサガオタンポポタンポポの根ツユクサの根発芽のようすにもちがいがあるね。花のつくりにちがいがあったように,葉や根のつくりにもちがいがあるのかな。図13葉の表面のようすムラサキツユクサツバキ26510図12いろムラ1被子植物のつくり考え方の例図や図の様々な植物について,発芽の様子や,葉や根のつくりなどの観点で比較させる。前節で花のつくりを比較したときのことを思い出させてもよい。見方の例子葉や葉,根のようすに注目させ,同じ被子植物でも葉の形や根のつくりは様々である(多様性の視点)が,異なる植物でも同じつくりがあることや子葉の枚数と葉脈のようすや根のつくりとには関連があること(共通性の視点)を捉えさせる。根が広察すると,これを葉よう脈みゃくとい単子葉類と双葉や根のよちがいが3葉の表面のようす 豊かなものに理科の見方理科の考え方科学的に探究する方法を用いて考えること。比較する,関係付ける,原因と結果, など自然の事物・現象を捉える視点粒 子質的・実体的な視点エネルギー量的・関係的な視点生 命共通性・多様性の視点地 球時間的・空間的な視点文部科学省 中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 理科編よりp.261年新しい教科書では,理科の見方や考え方のヒントだけが示されているのはなぜでしょうか。それぞれの場面でどのような見方・考え方をはたらかせるか,生徒が自分で考えられるようにするためですよ。小学校から身についた理科の見方・考え方を自由にはたらかせて,より豊かで確かなものにしたいですね。指導書を見れば,教科書のどこでどのような見方・考え方をはたらかせるべきか,その例がすぐにわかりますよ。指導書(詳説)紙面比 較共通性多様性理科の見方・考え方のヒントになるセリフ39

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