令和3(2021)年度用 中学校理科 内容解説資料A
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天の川観測者(地球)銀河系想像図銀ぎん河が系けい太陽系の外側には約2000億個の恒星が銀ぎん河が系けい(天の川銀河)とよばれる大きな集団をつくっている。地球から見える恒星の大部分は,半径が約5万光年の銀河系の中にある。太陽系も銀河系の一員である。銀河系は,横から見ると凸とつレンズ状,上から見るとうずまき状の形をしている(図22)。地球はこの円えん盤ばん部の中にある。地球から見ると,銀河系は地球をとり巻まく天の川として見える(図21)。図22銀河系の模も式しき図ず太陽系は銀河系の中心部から約2万8000光年の位置にある。太陽系の位置(b)真上から見た銀河系の図(a)真横から見た銀河系の図約10万光年太陽系の位置図21銀河系と天の川の関係605銀河系には,星団とよばれる恒星の集団や,星雲とよばれる雲のようなガスの集まりもある(図23)。誕たん生じょうしてまもない若わかい恒星の集まりを散開星団といい,プレアデス星団(昴すばる)が有名である。また,銀河系をとり囲むように分布している10万~100万個の恒星の集団を球状星団といい,オメガ星団などがある。星雲は,みずから光は出しておらず,近くの明るい恒星の光を受けてかがやいて見えている。図23銀河系の中の星団と星雲オリオン座馬頭星雲オリオン星雲プレアデス星団(約410光年)オリオン星雲(約1400光年)オメガ星団(約1万7000光年)馬頭星雲(約1500光年)平安時代に清せい少しょう納な言ごんの著あらわした『枕まくらの草そう子し』の一節に,「星はすばる。ひこぼし。ゆふづつ。よばひ星,すこしをかし。尾おだになからましかば,まいて」というくだりがある。これを理科的に現代語訳やくすると,「星はプレアデス星団,アルタイル,夕方に光る金星がよい。流星も少し趣おもむきがある。尾さえなければ,もっとよいのだけれど」となる。星はすばる【国語と関連】61地球地球から宇宙へ1章5他教科との関連など,多面的に学習することができます。美しい写真や資料によって,宇宙の魅力が感じられます。学習指導要領のおもな変更点●「金星の運動と見え方」は「月の運動と見え方」に合わせて扱います。平成28年度用教科書からのおもな変更点● 生徒が苦手な天体の運動や見え方の学習については,探Q実習を設定し,学習の定着をはかりました。● はやぶさ2による小惑星探査など,最新の話題や写真を紹介しています。学習指導要領と教科書の変更点章の構成1章 地球から宇宙へ2章 太陽と恒星の動き3章 月と金星の動きと見え方探Q実習金星の見え方の変化みんなで探Qクラブ太陽の自転の速さは一定なのだろうかひろがる世界大きさをこえてさぐる太陽系の歴史宇宙を観る美しい天体の写真や図が豊富で,宇宙に対する興味・関心を高めながら学習を行えます。また,天体の運動と見かけの動きについては,実習やわかりやすい図,写真で理解の定着をはかることができます。年3地 球p.60~613年49各学年の特徴3年

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