令和3(2021)年度用 中学校理科 内容解説資料A
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p.222~2233年電気エネルギー乾かん電でん池ちで動くおもちゃには,モーターが使われている。モーターは,電流を流すことによって回転運動を得る装そう置ちであり,物体を動かすことができる。つまり,電気も仕事をする能力をもっていると考えることができるので,エネルギーの一種である。これを電でん気きエネルギーという。また,小学校6年で学んだように,コンデンサーに電気エネルギーをためることができる。ぜんまい自動車は,ぜんまい(金属の板)を巻まいて押おし縮ちぢめ,それがもとにもどるときの弾性力(弾性の力)を利用している。ゴムの力で動く車は,のびた輪ゴムがもとにもどろうとして生じる弾性力を利用して走る。このように,変形した物体はほかの物体に仕事をする能力をもっていると考えることができるので,エネルギーをもっているといえる。このような変形した物体がもつエネルギーを,弾だん性せいエネルギーという。モーターカーぜんまい自動車モーター乾電池蒸じょう気き機関車は,石炭などを燃やして発生する熱を利用して水を沸ふっ騰とうさせ,水蒸気の圧力でピストンを動かして走る。このように,熱は仕事をする能力をもっていると考えることができるので,エネルギーの一種だといえる。これを,熱ねつエネルギーという。運動している物体がもつエネルギーを運うん動どうエネルギーという。また,高いところにある物体がもつエネルギーを位い置ちエネルギーという。運動エネルギーと位置エネルギーの和を力りき学がく的てきエネルギーという。蒸気機関車(山やま口ぐち県山口市)ウォータースライダー(福ふく井い県坂さか井い市)図67いろいろなエネルギー手回し発電機でコンデンサーに電気をためる実験ゴムの力で動く車コンデンサー熱エネルギー弾だん性せいエネルギー力学的エネルギーぜんまい222光エネルギーガソリン自動車は,ガソリンと空気を混ぜた気体を燃焼させ,ピストンを上下運動させてクランクシャフトを回すことによって走る。つまり,化学変化によって物質も仕事をする能力をもっていると考えることができるので,反応前の物質はエネルギーをもっているといえる。このようなエネルギーを化か学がくエネルギーという。動物が運動することができるのは,化学エネルギーを有機物として体内にとり入れ,そのエネルギーを利用しているからである。原げん子し核かくがもっていて,核かく分ぶん裂れつ(1つの原子核が2つ以上の小さな原子核に分裂すること)などの反応でとり出すことができるエネルギーを核かくエネルギーという。原子力発電で使われるウランなどの原子核が核分裂するとき,エネルギーが放出される。原子力発電は,核エネルギーを利用して水を加熱し,発生した水蒸気で発電機を動かして発電している(p.232参照)。スピーカーの前に紙片を置いたところ大きな音が出ているスピーカーの前に紙し片へんを近づけると,紙片は振しん動どうする。また,ステレオなどで大きな音を出すと,窓まどガラスなどが振動してカタカタと動くことがある。つまり,音はエネルギーをもっているといえる。このエネルギーを音おとエネルギーという。わたしたちが耳で音を聞くことができるのは,音エネルギーで鼓こ膜まくが振動するためである。スピーカー紙片ソーラーカーの光こう電でん池ち(太陽電池)に光を当てると,モーターが回って動きだす。つまり,光は仕事をする能力をもっていると考えることができるので,エネルギーの一種である。これを光ひかりエネルギーという。光電池に光が当たると,電流が流れる。光電池は光エネルギーを電気エネルギーに変へん換かんすることができるため,発生した電流でモーターを回転させることができる。「化学エネルギー」についてはp.136参照。つながるページソーラーカー点火する。混合ガスクランクシャフトピストン排ガスはいあっききゅうしゅくき吸気圧縮排気燃焼化学エネルギー音エネルギー核かくエネルギー自動車のガソリンエンジン音の出ているたいこの振動ガソリンエンジンのしくみ223多様なエネルギーとその移り変わり4章学習指導要領のおもな変更点● 「水圧・浮力」が移行しました。(1年から)●「2力のつり合い」が移行しました。(1年へ)平成28年度用教科書からのおもな変更点● 物体の運動について,一定の力がはたらくとき・力がはたらかないときの運動と,斜面上の台車の運動を測定して比較し,運動と力の関係を探究できるような構成にしました。● エネルギーの変換効率についての実験を追加しました。(→p.227)学習指導要領と教科書の変更点章の構成1章 力の合成と分解2章 物体の運動探Q実験斜面上での台車の運動3章 仕事とエネルギー4章 多様なエネルギーとその移り変わり5章 エネルギー資源とその利用みんなで探Qクラブ浮いたり沈んだりする浮沈子ひろがる世界エネルギーをみんなに そしてクリーンに運動とエネルギー力と物体の運動の関係を,実験や日常生活の例から見いだし,仕事をもとにエネルギーを定義し,エネルギーについて総合的に理解できるように構成しています。エネルギー資源については,色々な発電方法の長所と短所を話し合い,エネルギーの有効利用を自ら考えられる展開にしました。年3エネルギー幅広い紙面を生かして,写真を用いてエネルギーの種類を紹介しています。51各学年の特徴3年

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